診療内容
エコー外来
女性の臨床検査技師による超音波検査
【エコー外来】月・木:9時~16時
エコー検査は、超音波を使って体内の状態を調べる、痛みや被ばくのない安全な検査です。
主に頸動脈、甲状腺、下肢動脈、下肢静脈(深部静脈・表在静脈)の検査を行い、動脈硬化や血栓の有無、血液の流れなど状態を確認し、適切な治療時期を判断します。当院では女性の臨床検査技師による超音波検査を行っております。
頚動脈
健診などの採血で高コレステロール血症や高脂血症があった場合に、「現在の動脈硬化の程度を測定する」ために行われます。
「首の動脈」を精査することで、「全身の血管の詰まり具合・狭窄の具合を推測する」ことを目的に行います。
検査で分かること
現時点での血管の状態を知ることができます。
- 将来、「脳梗塞」や「心筋梗塞」になる可能性が高いのか、低いのか
- 可能性が高いのであれば、治療はどうすればいいのか
- 治療を開始するタイミングはいつなのか
などの有力な判断材料の一つとなります。
最適な医療介入のタイミングやその強度を推測するのに役立つ検査です。
甲状腺
甲状腺は、のどぼとけのすぐ下にある、蝶のようなかたちをした臓器で、身体の新陳代謝を高めるのに不可欠な甲状腺ホルモンをつくっています。このホルモン分泌に異常をきたすと、全身に不調が現れます。
このような方にお勧めします
- 疲労感の持続
- 動悸や息切れ
- 体感温度の上昇
- 過剰な発汗
- 急激な体重の増減
- など
上記の方は内分泌異常が疑われます。
エコー検査と合わせて、甲状腺ホルモンの状態を調べる血液検査(FT3、FT4、TSH)も行います。
検査で分かること
甲状腺の形の異常を診ます。腫れやしこりの有無、その位置や大きさなどを調べることができます。
下肢動脈
足全体に超音波をあて、足の付け根から足先にかけて走行する動脈の血管の太さ、動脈硬化の程度、血栓の有無、血液の流れなどを調べる検査です。
このような方にお勧めします
- 歩くと足が痛くなる
- 足先が赤紫色になる
- 冷えて痛んだりする
- 高脂血症、糖尿病、高血圧の既往がある方
上記の方に有益な検査です。
検査で分かること
動脈硬化による狭窄や閉塞の場所や範囲などを調べることで閉塞性動脈硬化症の診断や動脈硬化の進行度がわかります。
また動脈瘤や血栓の存在などについても調べていきます。ステント治療後の血液の流れの評価も可能です。
下肢静脈
静脈には血液を効率よく心臓に戻すためにいくつもの弁が付いており、この弁の機能不全により起こる疾患もあります。
下肢静脈は深部静脈と表在静脈からなり、症状や疾患により検査の内容や検査時間が異なります。
深部静脈
- 死亡の危険性が高い肺塞栓症の原因となる深部静脈血栓症(俗にエコノミークラス症候群、ロングフライト血栓症)は、
長時間足を動かさずに同じ姿勢でいると足の深部にある静脈の血液の流れが悪くなり血栓(血の固まり)ができる病気です。 - 血栓の一部が血流にのって肺まで流れていき、肺の血管を詰まらせてしまう病気が肺塞栓症です。
このような方にお勧めします
- 長時間同じ姿勢で仕事をする方
- 高齢者、手術後、肥満、経口避妊薬(ピル)を使用した事がある方
- 妊娠中・出産直後の方
上記の方で足に発赤、腫脹、痛みなどの症状ある場合に有益な検査です。
検査で分かること
足の静脈の血栓の有無や、血栓の場所や範囲を調べます。
表在静脈
下肢の表在静脈が拡張蛇行し、瘤(こぶ)のように膨らんだ状態になる下肢静脈瘤は、静脈内にある弁の障害により血流が逆流し、足に血液が停滞することで起きる病気です。
このような方にお勧めします
- 足の血管が表面にボコボコ浮き出ている
- 足のむくみやだるさを感じる
- 足の皮膚がかゆく発赤や湿疹がある
- 色素沈着があるなどの症状がある
検査で分かること
検査では静脈の太さや走行、瘤の範囲、血栓の有無などを調べます。